「パスタ工房あ・まーの」
猪野 由紀恵シェフ
ワインが好きでワインに合う料理を作っていたのが始まり。フィレンツェに2ヶ月ほど留学し、それ以降も毎年イタリア各地に行ってイタリアの郷土料理を学んでいる。家にあるものやスーパーで気軽に手に入る食材を使って作るのがイタリアン、といコンセプトのもと「パスタ工房あ・まーの」で腕をふるう。シェフのこだわりは「生産者の素性がわかり身体にいい食材だけを厳選すること」なのだそう。誰がどのようにしてつくり、どういったストーリーで商品となっているのか、ということがはっきりわかる食材を使用している。
『「ハナマンテン」は強力粉。グルテンがとても強い和麦です。ラーメンやうどんはスープに浸かっていますよね。だから伸びないようにしっかりと練ったり寝かせたりして、グルテンを出すことが必要です。でもパスタはソースに絡ませる程度のものが多いですよね。伸びる心配が少ないので、あまり練ったり寝かせたりしすぎずに、適度なグルテンにおさえることがおいしいパスタに仕上げる秘訣なんです』
『「ハナマンテン」は強力粉と言われていてグルテンは強いのですが、カチっと硬いわけではなく、柳のようなしなやかさがあるのが特徴です。だからパスタに向いている和麦だと思いますよ。
沢山練りすぎると硬くなりすぎてしまうので、練るよりも寝かせておいてグルテンを出した方がおいしくなります。みなさんがご自宅でつくるときも、あまり練らずに寝かせておけば良いので楽ですよね(笑)』と「ハナマンテン」の特徴を聞いてみなさん興味津々です。
まずはパスタの生地づくりです。
『強力粉の中央をくぼませて卵とオリーブオイルを加えます。フォークで周りの粉を崩しながら混ぜていきますが、溶き卵を使うと生地に弾力がなくなってしまうので、溶かずに混ぜていった方がおいしく出来上がりますよ。卵を溶いてから混ぜて作るパターンのと、溶かないで混ぜて作るパターン、ぜひご自宅で2種類つくって食べ比べてみてください。とっても違う感触を実感できておもしろいと思いますよ』
『卵と粉を混ぜる時は、こねるのではなくて切るようにしましょう。「ハナマンテン」の場合は練り始めるとどんどん固まってしまうんです。練りたくなっても我慢してくださいね(笑)
混ぜていると、ベタつくところとパサパサしているところとムラができてくると思いますが、パサパサしている所をベタつく生地の上に乗せて挟み込むようにしてくださいね。なるべく生地に刺激を与えないように混ぜた方が美味しいパスタになります。多少ムラがあっても大丈夫ですよ。ラップをして寝かせているあいだに馴染んできますからね』
と「ハナマンテン」の魅力を最大に引き出す生地の作り方を伝授。みなさん真剣に聞きながらメモを取っていました。
続いて、イタリア郷土料理「サルサ ポモドーロ アッラ スポレンティーナ」「カチョ・エ・ペペ」「フラスカレッリ」の3種類のパスタ料理レッスンです。
『パスタの茹で時間は2分30秒くらいがベストです。浮き上がってふっくらしてくるのが目安ですよ。普通のパスタの場合は浮き上がればOKと言われますが、ハナマンテンは浮き上がっただけだとちょっと固いので、“ふっくら感”が出るまでひとふくれ待った方がいいんです。』
『ポイントはソースもパスタも同じ温度にすることです。パスタの上からソースをかけるのはNG。アツアツのソースの中に茹で上がったパスタを入れてすぐ混ぜるとおいしくなりますよ』と、パスタをおいしく食べるためのコツを惜しみなく教えてくれました。
はじめて生パスタを手づくりしましたが、とてもおいしかったです。家でも「ハナマンテン」とパスタマシーンを買ってつくろうと思います。
ツルツルの麺でとってもおいしかったです!
「ハナマンテン」という種類の和麦をはじめて知ったのですが、温かい状態はもちろん冷めてからもとてもおいしくて美味しくてびっくりしました。
普段食べるパスタと全然違ったのでびっくりました。「ハナマンテン」のモチモチしすぎない食感や香りがとても気に入りました。