総務省の「家計調査」の食料品支出額で、平成23年にパンが初めてお米を上回りました。2人以上の世帯のパンの年間消費額は全国平均で28,318円(ひと月平均2,360円)、お米は27,428円(同2,286円)よりも多くなりました。
●総務省「家計調査」ベース:2人以上の世帯(農林漁家世帯を含む)
この長期時系列のグラフで見ると、半世紀の間に「おコメ」の消費は平成に入ってからどんどん減少していること、「パン」の消費は堅調に増えていることがわかります。右肩上がりなのが「調理食品」と「外食」です。 今後は高齢化が進み、単身世帯が増加しますので、さらにグラフは変わってきます。2025年には「米」(2005年比 −32.1%)「外食」(同 −6.2%)は減少し、「パン」(同+7.3%)や「調理食品」(同+52.3%)などの加工食品がさらに増加することが予想されています。(農林水産政策研究所のレポート)
●総務省「家計調査」ベース:2人以上の世帯(農林漁家世帯を除く)
総務省「家計調査」:
日々の買物について、その価格、購入数量、支出金額を調査するもので、その前身の調査が昭和21年に始められ、昭和28年に「家計調査」という名前がつけられました。全国調査になったのが昭和38年。現在では総務省が168市町村,約9,000世帯を対象に家計の内容の調査をしています。ですから、このおコメとパンの食費の全国平均が比較できるのは昭和38年からなのです。
下のグラフは1人あたりに数字が直してありますが、その昭和38年から現在までのグラフです。「パン」の食費が「おコメ」の数字を上回ったのなぜトピック・ニュースかと言いますと、この調査始まって以来のできごとだったからです。
データの出典に「農林漁家世帯」とありますが、当初は自家消費が多かったため、統計の数字に農業や漁業を営む世帯は含まれていませんでした。平成11年から「農林漁家世帯」を含めて集計が行われるようになっています。