1968年生まれ。インターコンチネンタルホテル東京、ペニンシュラホテル東京に8年勤務。世界のVIPに提供するオリジナルブレッドを手掛ける。
2016年より「ブーランジェリー ラ・テール」のパンラボ製造責任者に就任。食感やのどごし、香りなどで感動を与えるパン作りをしている。「ブーランジェリー ラ・テール」は素材にこだわり、フランス石窯でじっくり焼いた「大地のパン」。石釜で焼いたパンは、外はパリッと中はもちっとした食感が特徴です。
世界の美食家たちが料理を楽しむエグゼクティブホテルの厨房で腕を磨いてきた根津シェフ。レベルの高いお客さまをあっと言わせるディナーに提供するパンとして、「やわらかいバゲット」や「真っ黒い食パン」など、味わいはもちろん見た目へのこだわりも含め、レストランのシェフたちからのリクエストは実にさまざま。要求されるレベルも高い現場はとてもおもしろかったとシェフは語ります。また、多彩な料理ジャンルのスペシャリストたちに囲まれる厨房ではときに料理の完成形をスケッチで描いて意見交換したり、パンづくりだけでは知りえない知識やアイデアを吸収できる特別な場だったそうです。“レストランとパン”を舞台とする『聖樹のパン』のアイデアを求めるべく、原作者・山花さんは根津シェフを訪ねました。「『聖樹のパン』リレーレッスンVol.3」は、その特異な経験を活かし、“強いパン”の追究に取り組む根津シェフのパンづくりレッスンです。
『今回使用するパネトーネ種は、「ラ・テール」で使っているのと同じものです。パネトーネ種を使うことでヨーグルトのような乳酸菌の風味をつけることができますし、生地のしっとり感を長持ちさせることができます。生地を混ぜていく際ですが、イーストに牛乳などの脂肪分があるものがついてしまうと、周りをコーティングして発酵を邪魔してしまいます。気をつけてくださいね。』今回も使用する粉は北海道和麦「キタノカオリ」です。パンづくりをする生徒さんたちからも「キタノカオリが好き」という声が多く聞かれました。
『キタノカオリは日本人が好きなモチモチ感が出るのと、甘みがあるので乳製品と相性がいいんですよね。でもかなりやわらかい生地なので、時間がかかります。手に吸い付いてくるような状態になったら、いい状態ですよ。手ごねの場合、手の温度や室温で生地のこね時間が異なりますが、毎日こねていれば感覚がつかめてくるかと思います。何回もチャレンジして「これだ!」という感触を見極めてくださいね。』
『『聖樹のパン』コミック第1巻8~9話でセモリナ粉を使うエピソードを監修させていただきました。セモリナ粉はデュラム小麦を粗挽きにした粉で、主にマカロニやパスタの原材料として使われます。イタリアでは乾燥パスタはデュラムセモリナ粉でつくることを法律で義務付けているほど。
ご存知の方もいるかもしれませんが、「セモリナ」というイタリア語は「粗挽き」という意味です。触るとわかるんですけど結構“ツブ感”が残っています』セモリナ粉は粒度の大きい粉なので、しっかり給水させる必要があると、根津シェフはレクチャーします。
『セモリナ粉って、独特のグルテン質を持っているんですよね。戻りが少ないというか。パスタって貝殻とかアーモンド型とか、いろいろな形があるじゃないですか。あれってこのグルテンの性質で形づくりやすいんですよね。さらに水をとても吸う粉なので、生地自体はあっという間にまとまっていきます。ここで大事なのは、ミキシングしすぎないこと。ミキシングによってボリュームを出しすぎるほど味が淡白になっていくので、ボリュームを抑えつつ軽く仕上げる。食べたときになるべく引きが出ないバゲットのような気泡、ふんわりした食感をめざしています。』
Vol.2のレッスンに続いて参加しに来ました!毎日のようにパンを焼いていて、今日使った和麦「キタノカオリ」が大好きです。おいしく仕上がるし、食感ももちもちでいいですよね。前回も「キタノカオリ」を使ったレッスンでしたが、シェフによってパンチの仕方もずいぶん違うんだなあと、勉強になりました。
本屋さんで偶然見かけた『聖樹のパン』を手に取って読んでみたらハマってしまい、レッスンに参加しました。漫画で読んでいるとイメージだけですが、実際にリアルにシェフから教わるのは、感動しますね!
パンを食べるのが大好きで、普段はパン屋さんで働いています。子どものころから食べ慣れているせいか、やわらかいパンの方が好き。今日の食パンもフォカッチャも本当にふんわり仕上がって大満足です♪
和麦アンバサダー藤野幸子先生もレッスンに参加!
シェフの和麦パンづくりを堪能されました。
藤野先生のレポートはコチラ
http://ameblo.jp/happysacchi/entry-12254315502.html