2月2日はお麩の日。写真はお麩のフレンチトースト

2月2日は、お麩の日。
只者じゃないぞ!お麩の底力。

更新:2024/01/20

もしあなたが、お麩(ふ)といえば、味噌汁や煮物やすき焼きに入れるものだ…程度の印象しかお持ちでないとしたら、ちょっともったいないかもしれません。

 

中国発祥で、小麦粉を水で練って生成されるたんぱく質(グルテン)のかたまり「麪筋(メンチン)」が原形のお麩。(「麩」の字が難しいのもこれに起因します。)

日本では室町時代に伝来し、京都の寺院や宮中を中心に発展。精進料理に使われるようになります。肉食禁断の仏僧の間では、お肉代わりの貴重なたんぱく源でした。

 

お麩は、茹でたり蒸したりしてつくるモッチリ食感の「生麩」と、焼いて乾燥させた「焼き麩」に大別されます。江戸時代の「焼き麩」誕生は、焼き方や細工の仕方でさまざまなバリエーションを生み出す意味で革新的で、以後、日本各地でご当地独自のお麩づくりが盛んになり、ルックスも、食感も、調理法も多様性を極めるのです。お味噌汁の中で見かけるお麩も、この「焼き麩」ですよ。

 

現在、全国にはなんと100種類ものお麩が存在。山形県の「庄内麩」は板状で、新潟県の「車麩」はタイヤ型、ほかにも星形、まんまる、お花形…まであり、一品に華を添える飾りにもなっています。B級グルメも生まれ、油で揚げた油麩を使った宮城県の「油麩丼」は、カツ丼のような見た目で卵の旨味と麩の出汁が絡む絶品。ファンクラブもあるとか…。またある時お麩は、お菓子やスイーツにも変身。「麩菓子」がその代表格ですが、愛知県の「麩饅頭」もメジャー。郷土料理にもたくさん潜んでいるので、発見してみてくださいね。

 

まさに変幻自在なグルテンの可能性をほしいままにして発展した日本のお麩。炒めたり、お肉代わりにして肉じゃがに入れたり、ラーメンの具にしたり、お麩ラスク、麩(フ)レンチトーストなどなど、なんでもアリ。お麩の柔軟性は只者じゃありません。2月2日。2(ふ)が並ぶことから生まれた「お麩の日」。ぜひ、お麩との新しくてもっとおいしい出会いを楽しんでみては…?

 

「全国製麩工業会」のHPでは、さまざまな「お麩レシピ」を公開しているので、要チェックですよ。

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記念日制定団体からのメッセージ

全国製麩工業会(任意組合)は、農林水産省や関連省庁との業界窓口の役割だけでなく、消費者の信頼性向上のためのHACCPの導入に関する情報収集、情報配信、会員間の情報交換、また消費者に向けた麩の食育活動など麸の啓蒙活動などを行っています。
全国製麩工業会のHPでは、知られざるお麩の歴史や、全国津々浦々のお麩のレシピを掲載しています。 ぜひチェックしてみてください。
(理事長 田代徳太郎)