小麦のいろはインデックス
コムギケーション倶楽部が実施したアンケート調査「小麦食品にかかわる生活者調査」で、
調査対象者が調査期間(1週間)中に食べたすべての主食メニューの料理数(お皿の数に相当)をカウントし、
その割合を調べたところ、米系料理が53%、小麦系料理が44%、雑穀系料理が24%でした。
小麦系の料理の割合が多いのは、性別では女性、地域別では大阪、家族類型別にみるとシングルで特に高く、米系メニューとほぼ同等の割合で食べられていることがわかりました。
女性は主食パン(全体平均の+5.8ポイント)やパスタの数字が高く、洋風でヘルシーな料理を好む傾向があり、
大阪は主食パン(同+5.7ポイント)やたこ焼きなどのコナモン料理がよく食べられています。
また、シングルは手軽な惣菜パン(同+3.2ポイント)やめん類の摂取率が高くなっています。
今まで主食といえば「米」でしたが、「小麦」の割合が「米」にかなり迫ってきています。いまや「小麦」は日本人の主食といってよいのではないでしょうか。
総務省が、家計調査によると2人以上の世帯の食料品支出額で、
平成23年にパンが初めてコメを上回ったと発表しました。パンの年間消費額は28,318円で米の27,428円(前年比4.1%減)より多くなりました。
右のグラフは、この「家計調査」の世帯の家計費を世帯人数で割り、ひと月1人あたりの食費の支出を長期的時系列で見たものです。
パンは堅調、米の消費額が下がっているのがよくわかります。(平成23年の数字は、パンが770円/月、めんが495円/月、米が754円です。)
なお、右のグラフでは割愛しましたが、他の食費項目を見てみると、「外食」「調理食品」の伸びが著しく、
今後もひとり暮らしの増加、高齢化を背景に、加工食品や、外食の伸長が予想されます。
これからの小麦食品は、手間や時間を省いたり、手軽・気軽に利用できる加工食品や、
ユニバーサル・デザイン(高齢者でも開封しやすいパッケージの採用など)、
新しい小麦食品の価値(「飲み込みやすい」「歯ぐきを鍛える」など)の提供がより大切になってくると思われます。
コムギケーション倶楽部「小麦食品にかかわる
生活者調査」(※調査概要は奥付に記載)
資料:総務省「家計調査」
ベース:2人以上の世帯(農林漁家世帯を除く
「小麦食品にかかわる生活者調査」
実施主体:コムギケーション倶楽部
夏調査:2010年9月(サンプル:20歳~69歳の男女 14,784人 調査地域:東京・愛知・大阪・福岡)
冬調査:2011年2月実施(サンプル:20歳~69歳の男女 18,859人調査地域: 東京・愛知・大阪・福岡・札幌)
※データ:主食における「米」「小麦」「雑穀」のシェアは夏・冬調査、その他は夏調査。対象地域はすべて東京、大阪、愛知、福岡。冬調査のみの北海道は今回の分析では含まれていない。
※主食メニューとしてカウントした料理
<米系メニュー>
ごはん、おにぎり、おかゆ・おじや、丼物、まぜごはん・炊込みご飯、ハヤシライス、チャーハン、ピラフ・オムライス、ドリア・リゾット、ビーフン・フォー、カレーライス、寿司
<小麦系メニュー>
菓子パン、惣菜パン、サンドイッチ、その他の主食パン、ハンバーガー、パンケーキ、ドーナツ、マフィン、うどん・きしめん、
そうめん・ひやむぎ、パスタ料理、焼そば、ラーメン、その他のめん、カレー(ナン)、お好み焼き 、たこ焼き、グラタン、ピザ、ぎょうざ・シュウマイ 、肉まん・あんまん
<雑穀系メニュー>
シリアル、そば
※「その他のめん」は小麦を含有すると考えられるため、小麦料理に含めている。