小麦のいろはインデックス
日本列島は南北に長く、気候、地形、土質などが入り組んでいるうえ、栽培様式からみても、
水田裏作小麦と畑作小麦が混在しています。また、大規模に栽培できる北海道を除き、農家ごとの作付面積が小さいのが現状です。
小麦は比較的乾燥した土地が適しており、気候や地形に適する北海道が国産小麦全体の約7割を生産しています。
他の地域は各地に分散しており、2位の福岡が5・8%、麦の生産に適した北海道が圧倒的なシェアとなっています。
長い間日本の小麦の主力だった「農林61号」に代わる品種として育種された「さとのそら」が平成24年度から本格的に栽培が開始されました。
栽培しやすく、「農林61号」と同様に汎用性が高く、色がクリーム色でもちもち感のある小麦として注目されています。
小麦に含まれるデンプンは「もちもち」感を生み出す成分として注目されており、
低アミロースと呼ばれるデンプン質の多い、主にめん用の小麦が続々と育種されています。
日本ではパンに向く小麦はないと言われてきましたが、各地でたんぱく質含有量の多い小麦品種が育種されてきており、
最近本格的栽培が開始された超強力小麦「ゆめちから」も期待を集めています。新品種が導入されてからしばらくは、生産現場でも製粉企業や食品加工の現場でも試行錯誤が続きます。
※農林水産省の資料を参考にコムギケーション倶楽部が作成
資料:農林水産省「作物統計」(平成23年)