小麦のいろはインデックス
小麦粉生産は大手4社に生産量が集中(約75%)しています。製粉業界では積極的に合理化を進め、工場の統廃合を進めてきました。 この背景には中小製粉企業の廃業と大手製粉企業の工場集約による大型化があります。
製粉企業は、かつては国内の小麦生産地に立地しており、地元の食材を活用する地場産業として、地域の小麦粉加工業と結びついて発展してきました。
しかし、昭和40年頃から国産小麦の生産が減少し、原料小麦を輸入に依存するようになるにつれ、
内陸の工場が大消費地に近い臨海(千葉県、愛知県、兵庫県等)の食品工場団地へ移転するようになりました。
原料小麦の輸入依存度が高くなっている今日、臨海地帯の工場は原料調達をしやすく、大きな消費地がそばにありますが、
内陸工場は原料調達の面でも、販売の面でも不利を免れない状態となっています。
臨海部に工場を持つ企業は、新しい切り口の商品開発や全国規模のビジネスを視野においた安定した商品提供を目指し、
内陸部の中小企業では地場産小麦を活用した商品開発や農商工連携を進めるなど、日々切磋琢磨が続けられています。
※中小製粉企業は、年間生産高で3分類している。
平成10年度は農林水産省「製粉工場実態調査」、平成22年度は協同組合全国製粉協議会および農林水産省調べ。