日時 2019年1月24日(木) 19:00〜20:45/
会場 丸の内スペースNIO
第1弾 解説!糖質選択
糖質制限ではなく糖質選択?そう思われた方が多いと思います。でも、糖質制限には大きな落とし穴があるんです。たとえば、リバウンドを重ねる原因になったり、抑うつ状態や心臓病になったり…。講演レポートの第一弾は、下方教授の講和をダイジェスト版として「糖質制限の危険性と対策法」をお届けします。
登壇者
そもそも、糖質とは?糖質制限って何?
『糖質は砂糖などの甘いものに限りません。炭水化物から食物繊維を除いたものが糖質。つまり、コムギやお米はもちろん、野菜、果物、芋類、牛乳にも糖質は含まれているんですよ。だから、糖質制限ダイエットをちゃんとしようとすると、肉・魚・卵・脂だけを食べることになってしまうんですね。なかなか厳しいですよね。たしかに、糖質を制限をすると急激に体重は減るんですけどね。でも、体にはものすごく怖い影響を与えるんです。』
糖質制限で起こる怖〜い落とし穴
■ うつになるリスクが上がる
『糖質制限は脳内の幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」ができなくなるんです。セロトニンはトリプトファンから合成されますが、それには糖質がどうしても必要です。なので、糖質が少なくなるということはセロトニンが減って、抑うつ状態になるリスクが上がるということなんですね。セロトニンを増やすためにもコムギをはじめとする糖質の摂取はとても重要なことなんですよ。』
■ 体臭が強くなる
『糖質制限をすると脂肪組織や筋肉が変化し、ケトン体が合成されます。そして、体から独特の強い匂いが発生するんです。どんな匂いかって言うと、腐ったくだものに似たもので、糖質制限を行っている人に多いです。また、妊娠中の方のケトン体が高値になれば、産まれる子どもの知能指数が低くなるという研究結果も報告されているんですよ。』
■ リバウンドしやすくなる
『リバウンドを起こすと、筋肉が少なくなり体脂肪が増えてエネルギー消費量が 減り、少量の食事でも太ってしまうような体に変化します。太りやすい食べ物ば かりを好んで食べるように晴好も変わります。リバウンドを繰り返すごとに、ど んどん体質や曙好が変わっていきますから、もともとの体重より憎加してしまう んです。』
①糖質制限ではなく、糖質選択をする
コムギを含む穀物の食物繊維は腸内細菌を健康に保ちます。腸内細菌を整えて幸せホルモンのセロトニンを脳内で分泌させましょう。ちなみに、脳内でのセロトニンの合成には糖のほか、トリプトファンやビタミンB6も必要です。糖質制限をすることなく、多彩な食材をバランス良く食べることを心掛けましょう。
②適切な食べ合わせで、コムギをとる
よく、「コムギから出来るパンはGI値が高いから食べない…」という方がいますよね。でも、それって大きな間違い。GIとは食後の血糖値の上昇度をしめすものですが、実はあてにならないものなんです。その理由はGI値を算出する実験方法にあります。たとえば、パンの実験ならパンだけを食べる。ご飯だけならと飯だけ・・・というように機械的な
実験をして出した値なんです。普通の暮らしでは、パンだけをひたすら食べるっ
てことはあまりしはいですよね。皆さんはバターや野菜などと一緒に食べている
はず。油や野菜と一緒に食べることで、胃から腸へ下りる時間や腸の吸収速度も
ゆっくりに。血糖値の急激な上昇を防いでいます。
なので、コムギを含むパンはGI値が高いから食べないってことはせずに、
いろいろな食材とともに美味しくコムギをとりましょう。